北海道キャンプ場見聞録
石狩川
北海道一の大河、長さでも日本3位、これだけ大きな川になると、下る場所によって全く違う川として紹介しなければならなくなる。 深川辺りから下流は、そこを下ってみようなんて気にはなかなかなれない様な退屈な流れが続くが、旭川から上流はカヌーフィールドとしてはなかなか面白い場所が多い。 |
大函~層雲峡温泉街 (難易度:4 清流度:3)
カヌーで遊び始めた時、まさか自分がこんな場所を下ることになるなんて思いもよらなかった。
層雲峡の大函・小函、柱状節理の絶壁、銀河の滝に流星の滝、眺めて楽しむだけのフィールドなのである。
しかし、銀河トンネルの開通と共に、その大部分の風景が見られなくなり、旧道を利用した遊歩道も落石の恐れがあるために通行止め。その迫力ある景観を楽しむためには川を下るしかない。
あの峡谷の下を流れる川を下れるわけがない。そう思っていたら、これがカナディアンカヌーでも何とか下れる川なのである。
もちろん、岩がゴロゴロとしていて、それを避けながらの忙しい川下りとなるが、水量が少なければそれほど厳しい流れでもない。
2箇所ほど難所があり、最初は岩壁が崩れて旧道まで完全に埋まってしまっているところ。
崩れた岩が川の中にまで張り出してきている。私達が下った時は通り抜けられる場所があったけれど、これからも様子が変わりそうなので注意が必要だ。
もう一箇所も、大きな岩が積み重なっていて、右岸のコンクリート擁壁沿いを下れるけれど、カナディアンカヌーはここはポーテージするしかない。
そして最後の難所?が、銀河の滝・流星の滝付近である。観光客がずらりと並ぶ目の前を下ることになるので、ここで沈でもしたら良い見せ物になってしまう。
そんなリスクを背負いながらも、この川の上からの景観、是非一度味わってもらいたいものである
川の水位情報:層雲峡観測所
川下り日記:2008/10 2022/07ラフティングツアー
動画:2022/07ラフティングツアー
この風景はカヌーでしか楽しめない
大函
小函
流星の滝が見えてきた
大型カナディアンで下るのは結構厳しい
菊水橋~中愛別橋下流 (難易度:3 清流度:3)
上川町の菊水橋左岸が、橋の下まで車で乗り入れられるので、ちょうど良い出艇場所である。
この辺りではまだ大河らしい雰囲気はないけれど、水のパワーは流石に大河だけあると感じさせられるものだ。
数カ所の比較的素直な波の立つ瀬を幾つか下っていくと現れるのが、この区間最大の難所となるポンモシリの瀬である。
中州に上陸できるので下見をしてから下るのが良いだろう。2018年に私たちがここを下った時、良く確かめずに下ったものだから隠れ岩にぶつかり、新艇を凹ませてしまったことがある。
水量があれば左岸側にできるチキンコースを下ることもできる。
途中に一箇所、巨大な堰堤がありポーテージしなければならない。
堰堤手前の右岸に上陸し、水の流れていない堰堤部分からカヌーを降ろすことになる。落差があるので、大きなカナディアンはロープで確保しながら降ろす必要がある。
その先にももう一か所堰堤があり、右岸側のゲートが開いていればそこを下ることも可能だ。ポーテージする場合は左岸からの方が楽である。
中愛別橋より700m程下流の右岸に車を入れられる場所があり、そこをゴール地点としている。地元の人の話ではその先にも面白い瀬があるそうである。
なお、何処の川も同じだけれど、特にこの区間は水量が増えた場合は難易度が一ランク上がる。
川の水位情報:上川観測所
川下り日記:2009/6 2014/6 2018/7 2023/07(安足間大橋~中愛別橋)
川下り動画:2014/06(ポンモシリの瀬)、2018/07(増水中、新艇凹ます)、2023/07(渇水ショートコース)
雪の残る大雪山が後ろに見えている
ポンモシリの瀬をスカウティング中
ポンモシリの瀬ヒーローコース
堰堤が見えたら右岸に寄ること
勇壮な堰堤の眺め
増水すると激しい瀬が続く
ゴール直前に最後の瀬がある
永山橋~新橋 (難易度:3 清流度:3)
この区間はカヌーレースで下ったことしかないので、ただひたすら一生懸命漕ぐだけで、周りの風景の記憶はほとんど無い。
旭川市のど真ん中を下ることになるのだけれど、川の上からはそんなことは感じられない。
でも、下の写真などを見ると住宅街が写っていて、そのすぐ前にこんな激しい瀬が有るのだ。
周りは堤防とコンクリートの護岸で固められていても、さすがに石狩川、その荒々しさを感じられる。
こんな瀬が数カ所あるけれど、カヌーレースが行われるくらいなので危険な場所も無く、川下りをするには楽しい場所である。
瀬の波が高いので、初心者の方は沈する覚悟はしておいた方が良いだろう。
川の水位情報:旭橋水位観測所
川下り日記:2004/10 2005/10
直ぐ後ろに民家が見えている場所でこんなに激しい流れがあるのが石狩川である
岩盤が露出している場所もある
大型カナディアンが跳ね上げられる大きな波
スタート直後の団子状態
瀬の中で接近するとお互いに沈することも