北海道キャンプ場見聞録
厚田川
樺戸山地に源を発し、厚田の町で日本海に注ぐ、流路延長29.8キロの2級河川。 これくらいの小さな川だとカヌーで下るには適さないことが多いのだが、厚田川はその延長の約半分を下って海まで出ることができる、貴重な川と言える。 特に日本海沿岸のこの辺りでは、カヌーフィールドとして開拓されている川は殆ど無く、札幌からも近いので、その存在をもっと見直されても良い川かもしれない。 流域には水田や畑が広がっているけれど、自然河川の雰囲気がそのまま残っていて、楽しく下る事ができる川である。 |
左股川~河口 (難易度:3 清流度:4)
厚田川の支流である左股川。厚田川の合流部より少し上流側に架かる橋の付近が出艇しやすい。
厚田川沿いには水田や畑が広がり、その中を大きく蛇行を繰り返しながら川が流れている。
自然林の色濃い場所、崖が削れら興味深い地層が露出した場所、周囲の木々が薄くなって遠くの山まで見通せる場所、蛇行する度にそんな風景が次々に切り替わり、飽きることがない。
特に難しい瀬は無いが、川を横断する断層の様な落ち込みががあちこちにあって驚かされる。
春はウド、秋には河畔林の樹木に生えるキノコやヤマブドウなど、川下り以外の楽しみも多い。
地図に示した場所以外にも出艇や上陸可能な場所は沢山ある。ただ、どこも駐車スペースは限られていて、場所によっては農地の中の道を通るようなところも有る。
一度、カヌークラブのミニ例会で途中の堰堤からスタートしようとして、農家の方とトラブルになったこともあり、地元の方の迷惑にならないように注意したい。
この堰堤だがポーテージは右岸と左岸のどちら側からでも可能である。
右岸からポーテージする時は、擁壁があってカヌーの上げ下ろしに苦労するし、ポーテージの距離も長くなる。
以前は左岸をポーテージしていたけれど、そこに生えていたニセアカシアが伐採され、その跡から生えてきた小さなニセアカシアが密生し、おまけに棘があるものだから、左岸のポーテージは厳しいかもしれない。
その気になれば河口まで下る事も可能である。
小さな川なので、夏の渇水期には水もかなり減ってくるので、春の雪解け時期や雨の降った後などに下るのが良いかもしれない。
川の水位情報:厚田川観測所(厚田川の観測所ができる前は浜益川の水位を参考にしていたこともある)
川下り日記:2012/11(左股川~名の知らぬ橋) 2014/05(左股川~名の知らぬ橋) 2015/04(堰堤下流~河口) 2017/06(左股川~名の知らぬ橋)
川下り動画:2012/11(川全体の紹介)、2014/05(エゾハルゼミの鳴き声)
心が癒されるような川下りを楽しめる川だ
澄んだ水が流れる
川底の石もくっきり見える
適度に瀬もある
思わず笑みがこぼれる楽しい瀬
緑に包まれる初夏
風景が移り変わる
秋の風景も素晴らしい
カラマツが黄葉する晩秋の風景
興味深い地層もある
こんな露頭では化石も採れそうだが・・・
回りには畑が広がっているので、こんなことも
ポーテージに苦労する堰堤が厄介者だ