北海道キャンプ場見聞録
たけのこ山(2017/02/19)
天気が悪くてもパウダー最高
集合場所の南ふらの道の駅からは、これから登る予定のたけのこ山は、雲に隠れて全く確認できない。
車3台に乗り換えて、登山口へ向かう。
白い森の中を登る
森林組合の伐採作業の関係で、前回車を停めた場所よりも更に奥まで除雪されていた。
除雪終点のスペースには既に4台の車が停まっていたが、私達の車3台を何とかぎりぎりで停めることができた。
最初はI山さんが先頭で登っていたが、途中でビデオ撮影のためにコースから外れてしまったので、かみさんが先頭に出てしまう。
本人は気を使ってかなりゆっくりと登っていたようだが、それでも次第に後ろのメンバーとの間隔が開いてくる。
本当にゆっくりと登れない人なのである。
さすがに気が引けたのか、途中で先頭をジュニアに譲った。
チラチラと雪が降り続けている。
森の中の積雪は10センチ程度だろうか。
一昨日から昨日にかけて通過していった低気圧でもう少し雪が積もっているかと思っていたが、ちょっと期待外れだった。
急登が延々と続く
この日は久しぶりにニセコ方面でまとまった雪が降ったみたいで、I山さんが悔しがることこの上ない。
それでも気温がマイナス10度くらいなので、雪質は良かった。
斜度がきつくなる手前で最初の休憩。
Oはしさんが、このタイミングの休憩でたいそう喜んでいたが、歩き始めてからまだ30分しか経っていないし、急になるのはこれからなのである。
そしていよいよ急な登りが始まる。
I上さん、ジュニア、めぐちゃん、かみさん、そして私が先頭グループで登っていく。
そこから少し遅れて、Oはしさんが歯を食いしばりながら着いてくる。
Y須賀さんとG藤さんは年齢にあわせたマイペースで登ってきて、そこにI山さんが加わる。
以上が今回の参加者9名である。
延々と続く急斜面。
斜面も急だが、そこに続くトレースも結構急角度で登っていた。
気温が低いのでスキーがスリップすることはないが、もう少し気温が上がればこの角度のトレースでは登れなかったかもしれない。
樹林帯を抜け、傾斜も緩くなってきた
エゾマツの下で雨宿りならぬ雪宿り休憩
ようやく斜度が緩くなってきたところで、アカエゾマツの下で雪を避けながら2回目の休憩。
Oはしさんが「あそこに見えるのが山頂なの?」と聞いてくるが、登りはじめてまだ1時間。
前回登った時も2時間以上かかっていたので、まだここで半分である。
でも、標高的には山頂まで200mを切っていた。
ここまで登ってくると、積雪も一気に30センチくらいまで増えていた。
これは予想外に楽しい滑りが期待できそうだ。
遠くの方から、先に滑り始めた人たちの歓声が聞こえてきた。
こうなると落ち着いていられないI上さんである。
雪まみれになって登るOはしさん
たけのこ山は、山頂から2本の滑るルートがある。
前回は奥の方のコースを滑っていたので、今回は手前のコースを滑ろうと考えていたらしい。
「あ~、3人くらい手前のコースに入っているな~、奥の方はどうかな~」と、コースが荒らされないか、気が気でないようだ。
相変わらず雪は降り続けているけれど、尾根の上まで出てきても風がそれ程吹いていないので助かった。
前回はそこから見える金山湖の風景などに感動していたが、今日は下界の様子もほとんど見えない。
それでも、見通しはそれ程悪くはない。
今日は景色よりも滑りの方が楽しみである。
そうして、登り始めてからちょうど2時間で山頂到着。
Oはしさんもなんだかんだ言って、この時間で登れるのだから大したものである。
たけのこ山山頂で記念撮影
登った分をほぼそのまま滑ることができるのが、たけのこ山の良いところである。
G藤親分も、2時間で登れて滑りも楽しめると聞いての今シーズン初参戦である。
山頂からは4本のトラックが、斜面の下へと続いていた。
まだそれ程荒らされていないようだ。
最高のパウダーが待っていた
そのトラックとは別の方向に向かって、皆が勇んで滑り始める。
「あれれ?」
方向が違うような気がしたけれど、私もその後を追いかけて滑り降りる。
でも、その先に現れるはずのオープンバーンが見えてこない。
I山さんもおかしいと思ったのか、私に聞いていたので、そこで初めてGPSを取り出して確認する。
するとやっぱり、全く違う方向に向かって滑っていたのである。
斜面をトラバースしていけば正しいコースに戻れるけれど、大変なのはボードに乗っているめぐちゃんとOはしさんだった。
ズボズボ埋まりながらのトラバースとなる。
天気が悪くても気にならない
トラバース途中に下から登ってきた4人組のツアーと合う。
山頂にあったトラックはこの4人のものだったようだ。
彼らは一般的なルートとは違う場所を1本滑って、登り返してくるところだった。
正しいルートを教えてもらって、ようやく前回滑った斜面まで出てこられた。
I上さんがあれだけ心配していたけれど、見事にノートラックのままで残されていた。
そんな斜面を、私が撮影役として一番最初に滑り降りる。
すると、突然目の前に深いくぼみが現れて急ブレーキ。
まだそんなにスピードが出ていなかったから止まれたけれど、見通しが悪くてもっとスピードが出ていたら、確実にその穴に落ちていただろう。
そんなことも有ったけれど、後は深いパウダーを皆で思う存分に楽しむ。
少し重たい雪だったが、コースが長くて、スピードを出してガンガン滑れるので、苦にならない。
G藤さん
Y須賀さん
そわそわしていたI上さんも大満足。
手稲山通いを中断してたけのこツアーに参戦したG藤親分も大満足。
バックカントリーデビュー2回目にして、初めてこんな深いパウダーを滑ったO橋さんも大満足。
悪天候も関係なく、他のメンバーも大満足のタケノコ狩りツアーとなったのである。
滑ってきた斜面を見上げながらの休憩
斜面の下まで降りてきたところで昼の休憩。
後は林間をトラバースして登りのルートに合流するだけ。
と思っていたら、残りの斜面をどんどん滑り降りていってしまう皆さん。
私とかみさん、Y須賀さんは素直にトラバースしたけれど、下まで滑っていった皆さん、特にボードの二人は相当苦労して元のルートまで戻ってきたようです。
目先の快楽に囚われては駄目だと言う教訓でした。(笑)