北海道キャンプ場見聞録
大黒山(2017/01/07)
キロロを追われて大黒山へ
今シーズン初の山スキーは、カヌークラブのI山さんに誘われキロロの992峰に登る予定だった。
しかし、キロロは今シーズンから、「スキー場の駐車場に車を停めて区域外の山に入る際はスキー場の3時間券(4200円)を買わなければならない」と言う信じられないルールを勝手に定めていた。
私たちはそんなルールは承諾できないと抗議したが、一向にらちが明かないため、行き先を仁木町の大黒山に変更。
遅い時間から登り始める
到着が午前11時頃になってしまったこともあり、僅かしかない駐車スペースは既に車で一杯。
そこの少し下に縦列駐車で3台停められる場所があり、何とか皆の車を停められた。
装備を整えて登りはじめると、早々に降りてきた男女のペアが途方に暮れていた。
一番奥に停めてあった車が、見事に閉じ込められているのである。
気の毒としか言いようが無い。
5分も歩けば他に停める場所もあるのに、奥の車に全く配慮していない駐車の仕方には呆れてしまう。
結局彼らは、1時間以上はそこで待たされた筈である。
背後に仁木町の街並みが見えてきた
駐車スペースが無かった代わりに、トレースはしっかりと付けられているので助かる。
大黒山に登るのはこれが3回目。
何となく登るルートの記憶はあるけれど、GPSにも登録していなかったので、ちょっと不安だった。
でも、トレースがあるので心配なし。
1時間弱で沢の源頭まで登ってきて、そこから一気に傾斜が急になる。
その辺りで大人数のツアーとすれ違う。
「車が出られなくて困っていましたよ」と声をかけたが、大して気にもしていない様子だった。
今回のメンバーはI山さん、I上さん、Y須賀さん、ジュニア、そして私たちの6人。
ブッシュの目立つオープンバーン
最長老のY須賀さんが最後尾から「休まないのか?」と、半ば命令口調で声をかけてきた。
この後の急登に備えて、ここら辺りがちょうど良い休憩ポイントになるので、そこで一休み。
仁木町の町並みが後ろに見えてきていた。
休憩を終えていよいよ急登が始まる。
トレースは目一杯の急傾斜で登っていた。
滑るのが楽しみなオープンバーンは、まだブッシュが目立っている。
もう少し積雪が欲しいところだ。
後ろには海も見えてきた。
急なトレースには何とか付いていけるけれど、厳しいのはキックターンで向きを変える時である。
股関節の硬いかみさんは、急斜面のキックターンが苦手なのである。
登るにしたがって遠くの海まで見えるようになる
とうとう、スキーを逆ハの字に開いたままうつ伏せに倒れこんでしまった。
踵が固定されていないので、この体勢から一人で起き上がるのは殆ど不可能。
私が手伝って、一旦スキーを外して立ち上がる。
急斜面を登る
「私はここで待っているから、皆で登っていて」と言い始めるが、それはY須賀さんから許してもらえない。
何とかスキーを履いて再び登り始める。
ジュニアも、キックターンで苦労していた。
トレースから落ちてしまい、元に戻れずにもがいている。
私も何度か経験があるが、1m程度の高低差をどうしても登れないことがあるのだ。
先頭のI山さんが、トレースから外れて違うルートを開拓してくれるが、方向転換するのに適当な場所が見つからず、結局は急斜面の中でのキックターンを強いられる。
それでも何とか急斜面を登りきった。
目の前に山頂らしいピークが見えているが、大黒山の山頂はそのピークの更に奥になる。
今日は時間も遅かったので、ここで滑り降りることにする。
颯爽と滑っていくI上さん
登ってきた場所も疎林で結構良い斜面なのだけれど、I上さんはやっぱりオープンバーンを滑りたいらしく、そこまでトラバースしていく。
下から見上げた時はブッシュが煩そうだったけれど、上から見るとそうでもない。
ただ、30度を軽く超えていそうな急斜面に、かみさんがビビッていた。
私も、今シーズンの初滑りがいきなりこんな急斜面では腰が引けてしまう。
おまけに雪質も少し重めだ。
例によってI上さんが真っ先に突っ込んでいく。
後に続くY須賀さん。
途中でカメラを構えるI山さん。
ジュニアと一緒に山に登るのは初めてでしたが、ダイナミックな滑りにびっくり。
ジュニアのダイナミックな滑り
I山さん
私たちはおっかなびっくりの斜滑降。
シーズン最初の山スキーは、全く納得のできない滑りで終わってしまった。