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歴舟川(坂下~キャンプ場)(2018/09/15)

マンネリでも楽しめる歴舟川

カヌークラブの9月例会初日は、歴舟川を坂下から下る。
8月初めの川旅で、歴舟川を大樹町から河口まで下った時の尾田の水位は101.99m。
今回の水量は、その時より20センチ以上多いので気持ち良く下れるだろうと思っていたら、現地に着いた時の川の状態は渇水気味にさえ見えてしまう。

それでも下るのに不自由するような水量ではなく、水も澄んでいて天気も良い。
参加者24名の楽しい川下りが始まった。

例年の歴舟川例会ならば30名以上は集まるので、今年はそれと比べるとやや少ない。
胆振東部地震が起こってからまだ10日足らず。現地にボランティアに行っている人もいれば、地震の影響で仕事が忙しい人もいる。
そんな中でも、余裕がある人は、変に自粛などしないで何時も通りに過ごした方が良いのである。


スタート直後の瀬を下って一息


砂防ダムの下からスタートし、ちょっとした瀬を下ってゴルジュ地形の中へと入っていく。
この時に感じるワクワク感が好きだったのだけれど、何度も下っていると、このワクワク感が無くなってしまう。


ゴルジュの中へと入っていく


ゴルジュの中に入っても、一部紅葉の始まった木々・上空に広がる青空・澄んだ水、これ以上は望めないような条件が揃っているのに、感動が小さい。
これがマンネリと言うものなのだろう。


ゴルジュの風景も見慣れたものとなっていた


でも、感動できないからと言って、退屈している訳ではない。
心地良さに身を包みながら下っていくだけである。


皆で楽しく下っていく



ただ、どうしても退屈でしょうがないような人は、カヌーの上にまたがったり、何艇かで繋がったりしながら瀬を下り、退屈さを紛らわしている。
りょうさんの奥さんが、カヌーの上でひっくり返って見せてくれたが、どうせならそのまま転がり落ちてくれた方が皆が楽しめたと思う。
まだまだサービス精神が足りないようだ。


退屈している人達

カヌーの上でこけてくれたかずえさん


最近はクラブの会員全体のスキルが上がってきているので、楽しい沈が見られる機会が減ってしまい、それが余計にマンネリ感を大きくしているのかもしれない。

ゴルジュの瀬は、その手前の流れが少し変わったみたいで、その分難易度も下がったような気がする。
誰も沈することも無く、そのまま岩の上で昼食となる。


ゴルジュ出口の瀬全景



ゴルジュの瀬を下るまいこちゃん

ゴルジュの瀬を下るりょうさん夫婦


その先で倒木が流れにかかっている場所があったが、カヤックのメンバーはそのまま枝の隙間を潜り抜けていく。
OC-1でそのまま下っていく人もいたが、私たちは用心してポーテージ。


この倒木はなかなかスリリングだ


その後、特にこれと言った難所も現れずに、土壁の風景等を楽しみながら淡々と下っていく。


歴舟川らしい風景だ



2016年の台風後に新たにできた難所へとやって来た。
岩盤が露出し、狭くなった場所を下らなければならない。

去年はそこをポーテージしていたが、今回はその時よりも、下りやすくなったように見える。
しかし、かみさんは最初からポーテージを決め込んでいるようだ。


最後の部分が狭くなっているのが難だ


私が最初に下見に行って、そのままカメラマン役となる。
他のメンバーは下見もしないで順番に次々と下ってくる。
危険があれば当然ストップをかけるので問題無しと判断してのことなのだろうけれど、「ここを下見しないで下るの?」と驚いてしまう。


瀬の上部

大方のメンバーが下った中で沈したのは、予定調和の世界で熊五郎さん一人だけ。
やっぱり、下見して下るほどの瀬では無いようだ。
ダッキータンデムのH山さん夫婦もそのまま問題なく下っていった。

それでも大型カナディアンのタンデムとなると話は別である。
りょうさん夫婦までが下見しないで下ろうとしていたのには、驚いてしまった。
先に下ったN島先輩が一応はアドバイスしていたけれど、結構素早いパドル操作が必要となる。
颯爽と下っていく後姿を見送る。

りょうさん夫婦が無事に下ったのを見届けて、かみさんもようやく下る決心がついたようだ。
実際に下ってみると、特に難しい瀬でもなかった。
「私は下らない」と言う前に、もう少し流れを見てから判断して欲しいものである。


りょうさん夫婦が先に下ってくれたので、かみさんも下る気になってくれた


本流が右岸にぶつかっている所に倒木の枝が被っていた。
突っ込んでしまっても特に危険はないような細い枝だけれど、できれば避けたいところだ。

しかし、その手前の流れが浅くて座礁しやすいものだから、避けられずに突っ込んでしまう人もいる。
その度に細い枝が折れて、最後の方では枝の本数も減っていたようだ。


倒木の枝に突っ込んでいく人も


相川橋の下は流れが右岸沿いに変わっていて、台風後にできた小さな落ち込みも無くなってしまった。
その後は川幅が広がり、ルートを間違えると座礁することになる。
座礁を繰り返しながら下っている人と、スムーズに下る人との間での舟の間隔が次第に大きく開いてくる。

皆も疲れてきたようなので、ゴールのキャンプ場までもう少しだったけれど一度休憩を挟むことにした。
それでも、何時もならば4時間以上かかることもあるのに、今日はここまで3時間ちょっとしかかかっていない。
結構スムーズに下ってきた方である。


三つの川が合流する場所


再スタートして間もなく、歴舟中の川、ヌビナイ川が合流してくる。
どの川の水も同じくらいに透明である。
台風後に新しく現れた尾田橋手前の瀬も、去年よりは下りやすくなっていた。
そうして、3時間45分ほどでキャンプ場前の河原に到着。


尾田橋手前の瀬


歴舟川は本当に、毎年毎年その様子を変える川である。
来年はどんな姿に変わるのか。
その意味では、マンネリにならずに下れる川なのかもしれない。

(当日12:00歴舟川水位 尾田観測所:102.21m)



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