トップページ > カヌー > 川下り日記

 

歴舟川

(坂下〜カムイコタン公園キャンプ場)

スタート地点の河原で 例会最終日は歴舟川の上流部、坂下仙境からキャンプ場までを下る。
 下り終えてからの車の回収の手間を省くために、この日は漕がずに帰るだけのメンバーにお願いして、カヌーを降ろした車をキャンプ場まで運転してもらうことにする。
 運転手の数が足りなく、私の納車三日目のエクストレイルはガンネルズのSさんに頼みこんで回送してもらった。
 一昨日の雨のおかげで水も少し増えたようだが、それでも川下りをするには何とも心細い川の流れである。
 瀞場の底の石はその表面に藻が生え、しばらく大きな増水が無かった事を物語っている。
ゴルジュの中へと入っていく スタート直後の浅瀬を何とか座礁することも無く下ることができて、一昨日の中の川のような過酷な川下りにはならなさそうでホッとした。
 下っていく先には巨大な岩壁が聳え立つ。
 ここを下る度に、この風景にはゾクゾクさせられる。
 その岩壁の間近まで下っていくと、逆にその巨大さを感じなくなり、単なる岩の壁でしかなくなる。
 中の川のゴルジュの風景も素晴らしいが、こちらはやっぱりスケールが違う。
 嫌らしい瀬も無く、ただその風景に見惚れながら下るだけである。


ゴルジュの中を下る   ゴルジュの中を下る
巨大な岩壁に圧倒される   ゴルジュの中の風景

ゴルジュの中を下る
谷の木々も色付き始めている

ゴルジュの中で小休止 残念なのは、天気予報では今日は絶好の行楽日和になると言っていたのに、上空には暗い雲が広がり、晴れてくる気配が全く無いことだった。
 晴れていればもっと素晴らしい風景を見られると分かってはいても、今の目の前の風景にも不満は感じない。
 途中の河原で小休止。
 小さな瀬で強引にサーフィンをしようとするメンバー。
 私はガツガツ漕がないで景色を楽しむだけだ。
 ゴルジュの中でも歩いたのは一度だけ。
一昨日の中の川のことを思えば、これくらいは全然苦にならない。



ゴルジュの中でサーフィン   ゴルジュの中の瀬を下る
遊べる場所を見つけると直ぐにサーフィン   瀬を下るK宮父子

 そして最後にゴルジュ出口の瀬。
 水が少ない分、何時もよりも岩が多く感じる。
 その岩を縫いながら、最後に流れの真ん中で頭を出している岩にヒヤッとさせられて、瀬を漕ぎぬけた。


ゴルジュ出口の瀬   ゴルジュ出口の瀬
何時もより岩も多め   ゴルジュ出口の瀬全景

 ゴルジュを抜けて巨大な中州を回り込んだ先に、巨大な岩が川の真ん中に立ち塞がっている。
 その上に登ろうと考えて岩の裏にカヌーを回したら、かみさんが突然「あった!あった!」と声を上げた。
 何事かと思ったら、鹿の角である。
 私たち夫婦は以前から鹿の角を欲しがっていて、それをまさか川下り中にゲットできるとは思わなかった。
 岩の上の絶景を楽しんでから再び下り始める。


鹿の角ゲット   大岩に登る
憧れの鹿の角をゲット   大岩を征服

楽しい瀬 たまに気持ちよく下れる瀬もあるけれど、次第にカヌーの底を擦ることが増えてきた。
 ゴルジュの中では一度歩いただけで通り抜けられたけれど、次第に一昨日の中の川の状況に近づいてくる。
 アリーに乗っていた頃の事を思い出して、流れの中の一個一個の石を慎重に避けながら下っていく。
 アリーから今の舟に変わってからは、少しくらい石にぶつかってもスルリとすり抜けることができるので、アリーの時よりも雑に下るようになっていたのだ。
 OC-1に乗るI田さんは、浅瀬に入る度にことごとく石に乗り上げてカヌーを引っ張り、疲れきった様子である。
 でもその疲れの大部分は、昨夜の飲み過ぎによる影響かと思われる。


ライニングダウン   ライニングダウン
どうやっても下れない瀬   カヤック流したのは誰?

不思議な地層 歴舟川では時々、変わった地層が露出しているところがある。
 左の写真も、普通の岩盤の中に真っ黒な地層が挟まっていて、どうやって出来たものなのか興味深い。
 一度、地学に詳しい方の説明を聞きながら川下りをしてみたいものである。
  昨日下ってきた中の川の合流部までたどり着き、ようやく浅瀬の苦労から開放された。
 スタートしてから3時間後にキャンプ場前に到着。
 疲れはしたけれど、三日間漕ぎ通した充実感は格別である。

2010年9月20日 曇り
当日10:00 歴舟川水位(尾田観測所) 102.27m


土壁の前で休憩
土壁の前で休憩(kenjiさん撮影)

戻 る