北海道キャンプ場見聞録
音江山(2021/01/11)
天気が悪くても
土曜日曜と2連チャンのバックカントリー。
今日は深川の音江山である。
高速道路の岩見沢付近でホワイトアウトとなり、命からがら深川の道の駅まで辿り着いた。
全員が揃ってから音江山の登山口に移動。
既に5、6台の車が停まっていたが、私達の車5台も何とか停めることができた。
ここは登山用の駐車場じゃないのだけれど、広く除雪してくれているので本当に有り難い。
駐車スペースはもっと広い
午前9時過ぎに登り始める。
参加者は昨日と同じ5名。
ただ、私とI山さん以外の3人は入れ替わって、平均年齢も大幅に高くなっていた。
昨日は最高齢だった私も、今日は上から3番めの若輩者である。
林道上には先行者のトレースが続いていた
薄雲を通して太陽の姿が見えている。
このまま晴れてくれれば良いのだけれど、今日の天気予報では次第に雲が広がってくることになっていた。
太陽の姿が見えていたのは、林道を歩いている時だけ
およそ30分で林道を歩き終え、山の中へと入っていく。
気温はマイナス15度くらいだけれど、風がないので汗をかいていた。
上着を1枚脱いで、再び歩き始める。
この辺りにもここ数日雪雲が流れ込んでいて、森の木々もたっぷりと雪を纏っている。
前を歩くI山さんとO川さんは、同じアライグマの毛皮をお尻にぶら下げて登っている。
そして、O川さんのザックに斜めに刺された竹竿がとてもチャーミングだ。
その竹竿が時々頭上の木の枝に引っかかって、頭の上から雪を被る姿もまたチャーミングである。
背中の竹竿が時々木の枝に引っかかる
その先のコルまで登るのに、また30分。
そこから渡渉地点まで斜面をトラバース。
ここで沢を渡る
沢を渡った後はいよいよ本格的な急登が始まる。
先行者のトレースはほぼ一本道。
何時もならば違うルートで登っているトレースもあるのだが、この雪の深さではラッセルも大変なので、全員が同じトレースを利用しているようだ。
そのトレースがかなりの急勾配で登っていて、お年寄りにはなかなか厳しい斜度である。
それでも、気温が低くてスリップしないのがまだ救いである。
雪が深いので先行者のトレースの中を登るしかない
午前11時過ぎに、トドマツが白いモンスターと化している尾根の上まで登ってきた。
天気予報通り、天気は下り坂で雪も舞い始めている。
トドマツのモンスター
この空模様では、山頂に立っても展望は期待できない。
滑るのに良さそうな斜面も見えていたので、私は途中からでも滑り降りたい気分だったが、I山さんは更に先を目指して登っていく。
何もかもが真っ白だ
山頂に近づくにしたがって風も強くなってくる。
I山さんがようやく登るのを止めたのは、ほぼ山頂直下の様な場所だった。
人の立っている辺りが山頂か
風を避けられるところで深い雪を踏み固め滑走準備をする。
その間に少しだけ視界も回復して、沢を挟んだ向かい側の山の姿も見えてきた。
周りの展望までは楽しめないけど、ホワイトアウトの中を滑らなくて済むだけで十分である。
これでも見通しが効くようになってきている
真っ先にI山さんが滑り降りていき、直ぐにその姿が見えなくなる。
頂上直下の斜面はかなりの急傾斜だ。
急傾斜なのは良いけれど、あっという間に滑り終わってしまうので、私は程々の傾斜のロングコースを滑る方が好きである。
この辺りかなりの急斜面である
諦めて、皆の後を追って滑り降りる。
持っていた竹竿をO川さんがどうやって使うのか興味があったが、両手で持ってバランスを保つのに利用しているようだ。
日本で初めてスキー指導を行ったレルヒ少佐が、1本杖でどうやって滑っていたのかは分からないが、やっぱり普通に2本のストックを使ったほうが楽そうなことだけは確かである。
レルヒ少佐の一本杖スキーが復活
雪が深いので、急斜面でもビビらないで滑ることができる。
舞い上がるスプレーが顔に降りかかる。
最高の気分だ。
皆もとても楽しそうである。
やっぱりパウダーは止められない。
頭までパウダーを被りながら滑る
その斜面を適当なところまで滑り降りて、その後は斜面をトラバース。
完全に下の沢まで降りてしまうと、その沢の中を滑れるかどうかが分からないのだ。
トラバースを終えて、最後にもう一滑りする斜面が残っていた。
そこでも十分に雪は深く、パウダースノーを満喫。
滑れる斜面は沢山ある
そうして午後1時過ぎに車まで戻ってきた。
そこでは青空が広がっていたけれど、音江山の山頂付近はまだ雲に隠れたままだった。
下まで降りてくると青空だった
帰りの高速道路は、三笠辺りでホワイトアウト。
パウダースノーを確実に楽しむためには、天気が多少悪いくらいは我慢しなければならないのである。