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冷水山(2020/12/19)

シーズン初冬山は閉鎖スキー場

マウントレースイスキー場が新型コロナの影響で休業したとのニュースを聞いて、早速出かけることになった。
私がここのスキー場で滑ったのは、多分40年近く前のこと。
それが、休業した途端に滑りに行くのだから、現金なものである。

この日のために、前日に三笠市の桂沢国設スキー場で今シーズンの初滑りをしておいた。
今年の冬は、岩見沢から三笠にかけて雪雲が流れ込むことが多く、この付近は何処も大雪になっている。

桂沢国設スキー場
前日に滑った桂沢国設スキー場


その雪雲の流れの延長上に夕張も位置しているので、途中まで少なかった積雪が夕張に近づくと急に増えてくる。
そんなこともあって、車を停める場所の心配していたが、スキー場と一緒に休業となったホテルの前に何とか停めることができた。

マウントレースイスキー場
今はもう除雪されてないかもしれない


考えることは皆同じようで、現地に着くと既にゲレンデを登り始めている人の姿も見える。
集まったのは私を含めて7名。
スキー場のゲレンデに伸びる先行者のトレースの中を登っていく。

マウントレースイスキー場
休業中のスキー場


圧雪車の入った跡もあり、そこに新たに積もった雪は15センチくらいだろうか。
これならばトレースがなくても登るのに苦労はしない。
しかし、圧雪車の跡を外れると、周りは積雪1mの底無しパウダーである。
そこをラッセルしながら登るとなると、余程な体力のあるメンバーがいてくれないと大変そうだ。

マウントレースイスキー場
圧雪車の入った跡は雪も浅い


今シーズンになってボードからスキーに転向したOはしさんと、今シーズンからBC組に入ったウッチーの二人が大きく遅れていた。
この程度の斜度を登るのにこんなに遅れていては、この先本格的な山に登れるのか心配になってくる。

マウントレースイスキー場
2本目のリフトの横を登る


マウントレースイスキー場
大きく遅れる二人

 

リフト2本分を登ってきて、遅れている二人が追い付いてくるのを待つ。
そこから上の雪は風に叩かれて、かなり固くなっている。
パウダーを期待していたけれど、これでは滑るのに苦労しそうだ。

マウントレースイスキー場
この辺りまでは天気も良かったけれど


次第に雲が広がってきていた。
登り始めは日も射していたのに、青空さえも見えなくなってくる。

マウントレースイスキー場
山頂に近づく頃には雲が広がってきた


そして風も強くなってきた。
山頂近くまで登ってくると吹雪模様の天気に変わる。
皆で滑走準備をしている中、ヨッシー一人がコース脇の小高い山に登っていった。
どうやらそこが冷水山の山頂のようだ。
最近はあらゆる山に登りまくっているヨッシーなので、ここまで来て山頂を踏まないわけにはいかないのだろう。

マウントレースイスキー場
後ろの小山が冷水山の山頂


 

風と雪が強まる中を滑り始める。
締り雪は滑っていてもあまり楽しくない。
そして、こんな雪質では、一度転ぶと一人では起き上がれられないのである。

マウントレースイスキー場
二人がかりでも助け起こすのは大変


斜度のある斜面を滑り終えたところで、I山さんとヨッシーが次に登り返す場所の話をしていた。
天候はますます悪くなり、私にすると「えっ!これでまだ滑るつもりなの?」って感じである。

頂上までの登りだけで音を上げていたO橋さんとウッチーは、勿論これ以上登り返す気はない。
迷っていたYさんご夫婦は若い奥さんが登りたがっていたので、高齢の旦那さんも付き合うことに。
私は天気が悪いと直ぐに心が折れるタイプなので、下山組に仲間入りすることにした。

マウントレースイスキー場
この状態では登り返す気にはなれなかった


そこからはパウダーを楽しみながら滑り降りようと思ったけれど、圧雪車の跡を外れると雪が深すぎてスキーが進まない。
これくらいの深雪になると、せめて20度以上の斜度がないと思うようには滑られないのだ。
結局は、圧雪車の通った跡を滑るしかなかった。

マウントレースイスキー場
この程度の斜度では圧雪跡しか滑られない


そうして欲求不満のまま下まで降りてきて、近くの喫茶店で他のメンバーを待つことにする。
登り返し組は良いパウダー斜面を見つけたみたいで満足そうに降りてきた。

マウントレースイスキー場
登り返し組が戻ってきた


皆で喫茶店で寛いでいると、そこに入ってきた地元の女性が「こんな時に夕張に来てくれてありがとう」と私達が驚くくらいに喜んでくれた。
今回のスキー場とホテルの突然の休業は、地元の方にとっては本当にショッキングな出来事だったのだろう。

この後、数日経過してからスキー場とホテルの運営会社が破産手続きに入ったと報じられた。
この会社は、途中から参入してきた外国資本の企業である。
地元の人のことなど何も考慮せずに、利益の上がらない施設はサッサと切り捨ててしまうのだろう。
これからはもう少し夕張に出かける機会を増やして、少しでも夕張の復興に役立ちたいものである。



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