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羊蹄山喜茂別コース(2019/01/26)

これでシーズンイン

例年より遅いスタートとなってしまった今シーズンの山スキー。
本当は、2週間前にシーズン最初のバックカントリーに出かけていたのだけれど、ちょっとした遭難騒ぎがあり、殆ど何もしないままに終わっていた。

結局、今回の羊蹄山が山スキーを始めてから一番遅いシーズンインとなったのである。

登るのは羊蹄山の喜茂別コース。
午前8時前に登山口までやって来たら、そこには既に6台の車が停まっていた。
それでも、最近は歩道の上まで除雪してくれるようになったので、余裕で車を停められるのがありがたい。

今回のメンバーは6名。
直ぐに準備を整えて、午前8時ちょうどに登り始める。
森の中に一直線に続く林道を、先行者のしっかりとしたトレースに従って登っていく。
天気予報は曇りだったけれど、次第に青空が広がってきていた。

標高470m付近で突然、開けた場所に出てきた。
カヌークラブの掲示板に、「年末に雪崩があって景色が変わってしまった」との情報がアップされていたけれど、どうやらここがその場所らしい。
「景色を変えるような雪崩って、一体どんな規模の雪崩なんだ?」と思っていたけれど、雪崩と言うより右側の沢から土石流が流れ込んでその付近の樹木をなぎ倒したのかもしれない。


これが雪崩の現場か?


ここの傾斜がもっと急ならば、丁度良いオープンバーンになるけれど、少し斜度が緩すぎる。
後ろを振り返ると、真っ白な雪原の向こうに尻別岳の姿が見えていた。

 

 

1時間くらい登ったところで休憩を挟む。
標高600m付近からようやく斜度が増してくる。
真狩コースだと登山口から直ぐに急な登りが始まるけれど、喜茂別コースは本格的に登り始めるまでのアプローチが長い。
でもそれが、今日がシーズンインの私にとっては、丁度良い準備運動代わりになる。

しかし、十分に準備運動をしたにも関わらず、その先の登りはきつかった。
今月は、山に登っていない分、走る時間は十分にあったので、月間の走行距離は既に200キロに達していた。

体力は十分なはずなのに、走るのと山を登るのでは使う筋肉が違うのだろうか。
前を登るメンバーに遅れないように付いて行くのに、息が切れて、ゼーゼー言いながら登っている有様だ。
それでも、一人だけ大きく遅れて登ってきているS藤さんの存在が、私を力づけてくれていた。

樹木が疎らになってくると、登っている後ろに絶景が広がってくる。
この眺めは、独立峰の羊蹄山ならではのものだ。


2時間10分ほど経ったところで2度目の休憩。
GPSの標高値を確認すると、まだ950mである。
今日は1300m辺りまで登ろうとの話しなので、まだまだ先は長く、気が遠くなりそうだった。


標高はまだ1000m



この付近で標高1300m




最終的に3時間半かけて標高1350mまで登ってきて、そこから滑り降りることにした。
洞爺湖の姿がはっきりと確認出来て、その先の太平洋が太陽の光でキラキラと輝いて見えていた。
今までに羊蹄山に登った時は、天気が良くても上まで登って来ると雲に包まれてしまうことが多く、今回が一番の眺めである。


洞爺湖と太平洋が見える



尻別岳もだいぶ小さくなった


南側の沢の底には数本の綺麗なシュプールが描かれていた。
沢の中の方が雪が良さそうだけれど、かなり深い沢なので、一度入ってしまうと暫くは出られなくなってしまう。
素直に尾根の上を滑り降りることになった。


ここ数日はまとまった雪が降っていなかったので、期待していたようなパウダーではなかったけれど、滑りやすい雪である。
何と言っても、天気が良いのが最高だった。
去年にここを滑った時は、濃いガスに包まれて20~30m先までしか見えない様なホワイトアウト状態。雪は良かったけれど、先の様子が見えないのでは怖くて滑っていられない。


今回は、陽射しが強すぎて、雪も少し重たくなっていたけれど、そんなマイナス面よりも、美しい雪景色や下界の風景を眺めながら、思いっきり滑ることのできる爽快感の方が格段に勝っている。


林間部まで降りてくると、そこではふわふわのパウダーが待っていた。
標高が下がるほど雪質が良くなると言うのも、何だか不思議な気がする。

最後の緩やかな林道も、しっかりと踏み固められたトレースの中を、スピードが出過ぎないように時々トレースを外れたりしながら、一気に道路まで滑り降りてきた。
今までで一番の羊蹄山を楽しめた一日となったのである。



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