週末に予定していた雪中キャンプは土曜日の天気が悪そうなので中止にして、その代案として思い付いたのが三段山。
山スキーを始めてから既に5年目、そろそろこのレベルの山にもチャレンジしてみたいなと考えていたところである。
最近は気温の低い日が続いていて、富良野付近では量は少ないものの毎日雪が降っているようなので、もしかしたらまだパウダースノーを楽しめるかもしれない。日曜日は昼頃までは何とか天気が持ちそうな予報になっている。
少しでも良い条件の中で登りたかったので、5時半過ぎに快晴の札幌を出発。雲一つ無い空は富良野まで続いていた。
田園風景の背景に聳える真っ白な十勝岳連峰の山並み。
逆光となる朝日の中で、その姿が白く霞んで見えている。
ポツンと浮かび上がる熱気球。
殆ど乗客のいない電車がゆっくりと通り過ぎる。
そんな風景が、逸る私の気持ちをなだめてくれた。
上富良野町から十勝岳を目指して車を走らせると、ついさっきまで遠くに見えていたはずの山並みが、圧倒的な迫力で突然のように目の前に現れる。
そこはもう日本ではないかのような気さえしてくる。
白銀荘の駐車場に到着すると、噴煙を上げる前十勝の姿が青空の下に美しく見えていた。
駐車場付近では風は吹いていなかったが、その噴煙が真横に流れている様子を見ると、上の方は風がかなり強そうである。
隣に停まっていた車の男性が登り始めるのを待って、私達もその後に続く。
ところが、いかにも登るのが早そうに見えたのであえて先を譲ったつもりが、そうでもなかったので直ぐに追い越してしまう。
美しいエゾマツ林の間を一段目の斜面を目指して登っていく。
昨日も天気が良かったようなので、沢山の人達が滑った跡が残っている。
そこで早くも、滑り降りてきた人とすれ違った。私達が登り始めたのが8時半なので、彼は日の出と共に登り始めたのだろうか。
最初の斜面を登り終えて後を振り返ると、白銀荘が既に遠くに見えていた。
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