北海道キャンプ場見聞録
新メンバーとシーズン初キャンプ
晩成温泉キャンプ場(9月4日~5日)
高校同級生3人組での定例会、今月は初めてのキャンプ例会である。
T君とM君が食料や飲み物を用意してくれて、私はただ参加するだけ。
場所は晩成温泉キャンプ場。
参加するだけと言っても皆のキャンプスタイルが分からないし、何を持っていくかで悩んでしまう。
M君はバイク仲間のY君と、それぞれバイクでの参加。
私はT君の納車になったばかりのフォレスターに乗せてもらい、バーベキューの道具等は全てT君の車に積むことになる。
それで私はミニマム装備のキャンプスタイルで臨むことにした。
お昼過ぎに帯広を出て、午後2時過ぎに晩成温泉に到着。
Y君は少し遅れる予定なので、先にテントを張って温泉に入ることにした。
T君はフォレスターで初めての車中泊をするとのこと。
と言うか、そもそもキャンプをしないのでテントも持っていないのである。
到着時は海霧がかかっていたけれど、次第に晴れてくる
私はこれが今シーズンの初キャンプである。
持ってきたテントは、ニーモのシングルウォールテント。
テントを張り終えて、荷物を中に入れようとしてビックリ。
小さな白いゴミが散乱していたのだ。
何かと思ったら、テントの縫い目に処理されているシームテープが劣化してボロボロと剥がれ落ちたものだった。
一番新しいテントなのに酷いな~と思ったが、考えてみたらこのテントももう10年以上使っているのである。
シームテープが劣化するのも当然だ。
一年ぶりのキャンプでご機嫌だけれど・・・
私達が到着した時は先客のテントが一張りあるだけだったが、その後ソロキャンパーが次々にやってきた。
皆さん、かなりお年を召された方ばかりである。
随分年寄りが多いよね、などと話していたが、考えてみたら自分達も十分に年寄りだった。
平日にキャンプに来られるのは年寄りくらいしかいないのだろう。
テントが増えてきたけれどお年寄りキャンパーばかり
テントを張り終えて早速温泉に入る。
キャンプ場の料金は温泉入浴料込みで1000円。
料金の内訳は入浴料+500円となっているが、温泉だけ入るのも500円なので、要はキャンプする人は温泉にも入らなければならないということなのである。
それを知らなければ、キャンプをすると温泉にも入れるのでお得だな~と思ってしまうのだ。
キャンプ場のすぐ隣が温泉なのは嬉しい
ここの温泉はヨード泉で、お湯は少し熱め。
ぬるめのお湯にゆっくりと浸かるのが好きなのだけれど、熱すぎて長湯はできない。
到着時は海霧もかかっていたが、風呂から出ると雲一つ無い青空が広がっていた。
気温は24度くらい。
穏やかな風が吹き抜け、風呂上がりのビールを飲むのにこれ以上の好条件は望みようがない。
おまけにビールは、M君が用意してくれたハイネケンの5リットル樽生ビールときている。
それを、北海道マラソンの完走賞で貰ったアルミのコップで飲むのだ。
貰った時は「随分安っぽいコップだな~」と思ったが、キャンプで生ビールを飲むのにはなかなか良いアイテムである。
全員が揃った
Y君も到着し、炭を熾してバーベキューを始める。
夏休みも終わった平日のキャンプ場、利用者も少ないだろうと思っていたが、予想外の賑わいだ。
それが見事に全員がソロキャンパーなのである。
グループキャンパーは私達だけだが、それでもテントはソロ用ドーム型テント。
大型のテントは一張りもなく、まるで山のテン場のようなキャンプ場の風景である。
若い女性のソロキャンパーも2名ほどやって来て、老人クラブの貸切キャンプ的な状態も少しは改善された。
バーベキューの煙を上げているキャンパーは私達くらいで、他のキャンパーは皆それぞれの夕餉を静かに楽しんでいるようだ。
今回のキャンプでガソリンランタンを持っていくかどうかで悩んでいたが、結局はミニマムキャンプ装備で小さなLEDランタンを選択。
それが正解だったようで、今夜のキャンプ場の雰囲気には煌々と辺りを照らすガソリンランタンは似合わなかっただろう。
ビールが美味しい
酒を飲みながらの話しの中で、独身のT君を除いて皆、同じ年頃の子どもがいるけれど誰も結婚していないとの話題になる。
多分私達は孫の顔を見ることなく一生を終えることになるのだろう。
それは特殊なことなのかと思っていたが、そうでもないことが分かって何となくホッとした。
こうして4人で集まってキャンプしているのも、皆がそんな身の上であることが何処かで影響しているのかもしれない。
記念撮影
夜の10時を過ぎて片付けをしていると、キツネが一匹近付いてきた。
追い払っても逃げようともしない。
今日はこのキャンパーが狙い目だと、キツネも考えているのだろう。
M君のテントの前室にゴミを入れておいても、キツネはお構いなく入って来ようとするので、車中泊をしているT君の車にゴミを入れさせて貰う。
夜中にトイレに起きると、素晴らしい星空が広がっていた。
冬の星座のオリオン座が昇ってきていて、その上には一際明るい木星も輝いている。
一眼レフカメラと三脚も持ってきてはいたけれど、まだ酔っ払っていてその様子を撮影する気力も湧いてこず、そのままテントに潜り込んだ。
朝は5時前に起きる。
放射線治療の副作用による頻尿症状は未だに治まらず、ゆっくりと寝ていられないのである。
それでも夜中に2度もトイレに行かなくても済むようになったのは助かる。
家にいる時なら良いけれど、キャンプ場では夜露でびしょ濡れのテントを這い出てトイレまで歩かなければならないのだ。
残念ながら朝日は見られず
今朝は生憎の曇り空で朝日は楽しめない。
M君とY君の朝食はカップ麺で、T君は食べるものも無い。
何となくそんなことだろうと思っていたので、私は多めにホットサンドを作る準備をしていた。
自分でホットサンドを作るなんて20年ぶり以上になるので、2回目までは真っ黒に焦がしてしまい、3回目になってようやくまともなホットサンドとなったのである。
車とバイクは半々くらいか
他のキャンパーの行動は速く、午前7時頃にはテントの数もかなり減っていた。
バイクと車の割合は半々くらいだろうか。
殆どは旅をしながらのキャンプなのだろう。
私達も午前8時までには撤収を終え、最後にそれぞれのバイクと車の前で記念撮影をして解散。
でかいバイク2台とピカピカの新車
1年以上キャンプをしていなくても禁断症状が現れることも無かったが、やっぱり空の下で寝るのは気持ちが良い。
これからはもう少し外に遊びに出ようと思えたキャンプとなったのである。