北海道キャンプ場見聞録
瀬戸内の旅(小豆島・栗林公園・屋島)
ホテルマリンパレスさぬき(4月2日~3日)
キャンプ場を朝7時半に出て、今日の最初の目的地であるエンジェルロードを目指す。
そこへ向かう途中、山肌に岩が露出する風景に目がとまった。
小豆島は主に花崗岩で成り立っていて、その花崗岩は大阪城の築城などにも使われている。
今回は立ち寄らなかったけれど、島内にはその石切り場跡もあるようだ。
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花崗岩が露出する山肌
こぼれ美島展望台の標識を見つけて寄り道。
展望台からは小さな島々が海に浮かんでいる風景を見られたが、その風景よりも「こぼれ美島」のネーミングの方が気に入った。
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こぼれ美島展望台からの風景
そして、午前8時にエンジェルロードに到着。
エンジェルロードとは干潮時に現れる砂の道で、そこを大切な人と手を繋いで渡ると願いが叶うとされ、恋人の聖地として人気の観光地である。
砂の道が現れる時間帯はWebで公開されていて、この日は3:03~9:03、15:18~21:18とされていた。
この時間外では砂の道は海に沈んでしまい、潮が引きすぎても砂の道が広くなり過ぎて絵にならない。
私達は丁度良い時間帯に訪れたようだ。
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島と繋がる砂州が丁度良い幅の時に訪れることができた
かみさんは勿論、手を繋いでここを歩くなんて行為は論外で、1人でサッサと先に歩いていく。
私は「ちょっとそこで止まって!」と呼び止めて、写真を撮るのが精一杯だ。
その後は展望台に上がって、そこからエンジェルロードの風景を楽しむ。
島と陸地が砂州で繋がる風景は他でも幾つか見たことがあるけれど、やっぱりここが一番のような気がする。
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印象的な風景である
展望台から見下ろしていると、見る見るうちに潮が満ちてくる様子が良く分かる。
子供が島の方に取り残されて、しょうがなく靴を脱いで渡っていた。
時間はまだ午前8時半。
9時近くに来ていたら、砂の道は殆ど海に沈んでいるところだった。
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うっかりしていると潮が満ちてきて砂州が途切れてしまう
今日は午前10時20分発のフェリーで高松に戻る予定なので、もう一箇所くらいは観光できそうだ。
そこで見に行ったのは日本の棚田百選にも選ばれている中山千枚田。
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大好きな棚田の風景
私は棚田の風景が好きなので、近くに棚田があると直ぐに行きたくなるのだ。
ただ、私達は4月に旅をすることが多いので、その時期では棚田にはまだ水が張られていないことが多い。
ここもやっぱり水は張られていなかったが、一枚一枚の棚田の幅が狭く、急斜面に広がる棚田の風景は見応えがあった。
ただ、時間がなくて一番高い場所まで行けなかったのが心残りだ。
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時間がなくて一番高い場所までは行けなかった
近くには国の特別天然記念物に指定されている日本最大の真柏(シンパク)の大樹がある。
これも是非見てみたかったが、もう時間切れである。
小豆島をゆっくりと観光するには、少なくとも2泊する必要がありそうだ。
高松に戻って栗林公園を見に行く。
丁度桜も満開になっているらしく、しかも今日は日曜日。
周辺の駐車場も満車になっているのではと心配し、予約のできる駐車場を見つけて前日に予約しておいた。
しかし、公園の駐車場は満車だったものの、周辺の駐車場は何処も空いていて、予約した駐車場よりも安いところが沢山有った。
それでも、慣れない土地で駐車場を探してウロウロするのは嫌なので、安心料と考えれば納得できる。
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松下製麺所は食べログ点数3.75の人気店
無事に車を停められて、まずは腹ごしらえ。
駐車場の近くで入ったうどん屋は、製麺所直営店の「松下製麺所」
セルフサービスで立ち食いしているようなお客さんもいて、香川で最初に入るうどん屋としてはちょっとハードルが高かった。
それでも戸惑いながら食べたうどんはさすがに美味しい。
特に出汁の味はかみさんが感激するくらいに美味しかった。
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香川のうどん店に入り慣れていないと、ここでどうやって注文するのか分からない
満足して栗林公園へ向かう。
四国お遍路の時は栗林公園の横の道を歩いただけで、中を観る時間は無かった。
5年後にようやく公園の中に足を踏み入れる。
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この桜の木は香川県の標本木になっている
園内は期待どおりに桜が満開。
満開の桜の樹の下ではゴザを敷いて花見をしている人達の姿も。
長時間の宴会は禁止されているようだが、顔を赤くして酔っ払っているおじさん達の団体もいる。
コロナ禍でしばらくは見ることのなかった花見風景である。
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飛来峰からの展望
栗林公園は回遊式の大名庭園。
大名庭園としては、金沢の兼六園、岡山の後楽園、水戸の偕楽園が日本三名園として知られているが、栗林公園の庭の美しさはこれら三名園を上回るとも言われている。
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芙蓉峰からの展望
園内には6つの池があり、その間を巡る園路を歩いくと風景が次々に変化し飽きることがない。
特に、小高い丘になっている飛来峰と芙蓉峰からの眺めは素晴らしい。
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左の建物が掬月亭の掬月の間
広い園内に歩き疲れたので、園内の掬月亭で抹茶と和菓子をいただく。
ちょうど人が途切れて、掬月の間からの南湖の風景を独り占めすることができた。
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掬月の間からの風景を独り占め
栗林公園の後は屋島へ。
目的は展望所「獅子の霊巌」からの展望である。
坂道を車で登っていくと、ゼッケンを付けた人達がその坂道を走って登っていた。
山頂近くにそのイベントのチェックポイントがあったので話を聞いてみると、ウルトラうどんマラニックというランニングイベントだった。
走りながら、エイドで讃岐うどんを食べてまわるらしい。
四万十川桜マラソンにエントリーするのなら、こちらの大会に参加したほうが楽しそうだ。
でも、走る距離は63キロで、こんな山の上までコースになっているのなら、私達にはハードルが高すぎる。
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お寺の建物は何処も似ているので、お遍路の時の記憶はそこからは蘇ってこない
屋島といえば84番札所の屋島寺がある。
結願を翌日に控えて、この辺りを必死に歩いていたことが懐かしく思い出された。
屋島寺近くの獅子の霊巌からの展望を楽しんで山を降りる。
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桜と瀬戸内海の風景はこれから何度も目にすることになる
翌日は高松港朝8時発のフェリーで再び島に渡る予定なので、この日は市内のビジホに泊まることにしていた。
急いで宿に入る必要もないので、山を下ったところにある四国村にも寄っていく。
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古民家を中心に様々な建物が移築されている
ここは、四国各地から古い建物を移築復元した野外博物館になっている
札幌市にある「北海道開拓の村」みたいな施設だ。
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サトウキビを絞る小屋なのだとか、この中を牛がグルグル回るので丸い形に
園内はとても広く、その中に建物が点在しているので、受付で地図を貰ってそれを見ながら歩く。
しかし、その地図が簡単なイラストマップなので、現地で場所を確認するのはなかなか難しい。
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建物以外の小物の展示にも気を使っているようだ
それでも、各々の建物は見ごたえがあり、さり気なく花が生けられていたりして、雰囲気は良い。
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良い風景を作っている
庭園や花木園的な場所もあって結構楽しめる。
もう少し時間をかけて園内を回りたかったが、今日は朝から動きっぱなしなので流石に疲れてきた。
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桜の他にシャクナゲの花も美しい
四国村の隣に屋島神社が有り、下から見上げる風景もなかなか素晴らしい。
しかし、その階段を上まで登る気力もなく、下から写真を撮っただけでホテルに向かうことにした。
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本殿まで登る元気は無かった
ホテルにチェックインしてから近くの食事処を調べると、定食類が安く食べられる活魚料理の店が見つかった。
「活魚料理 あきやま」、店名だけを見ると料亭っぽいけれど、中に入ると小綺麗な食堂の雰囲気。
1300円の和定食を注文し、ビールでお疲れ様の乾杯。
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リーズナブルで美味しい店だった
美味しい食事に満足してホテルへ戻ってくると、夕日が通りを染めていた。
都会で観る夕日も美しい。
今日も忙しい一日だった。
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一日の終りに相応しい夕日だった