カヌークラブの8月例会で尻別川を下り、そのキャンプ地となっていたのがここ京極スリーユーパークキャンプ場である。
初めてここに泊まったのもクラブの例会の時であり、そんな機会でなければ我が家にとっては利用することのないキャンプ場なのだ。
土曜日、白老川を下り終えてキャンプ場にやってきたのは午後4時過ぎ。
道内の小中学校の夏休みは既に終わったとはいえ、8月最後の天気の良い週末である。
果たしてタープを張れる様なスペースがあるのかと心配していたが、駐車場から少し奥に入れば十分な余裕があった。
特に隣のパークゴルフ場に隣接する付近には誰もテントを張っていない。
私だって、もしも我が家だけでここに泊まるとしたら、そんな場所にはテントは張らないだろう。
でも、今回は団体キャンプなので、タープの下は宴会場、個人のテントはただの寝る場所であり、どこにサイトを構えようと大して気にならないのだ。
ただ、他のキャンパーに迷惑をかけないために、他のテントからはできるだけ離れるように気を使う。
それでも、我がクラブのメンバーは大人しい人が多いので。団体キャンプであってもそれほど周りに迷惑をかけることは少ないのである。
まずはビッグタープを張って、次に自分用のテントを設営する。
ここのキャンプ場の料金システムは、テントやタープはその大きさに係わらず、一張り毎に500円となっている。
かみさんはどうするのかと思ったら、ここでは自分用のテントを張るみたいだ。
一張り500円なら許せる範囲内とのことである。
もしもこれが1000円以上ならば、私のいびきがうるさいのは我慢して、一つのテントで寝ていたのだろう。
この様な料金システムには、我が家は何時も困らされるのだが、ここは完全なファミリー利用がメインのキャンプ場である。
家族4〜5人で大きなテントとスクリーンタープを張るのならば、この料金システムの方がお得に感じるのだろう。
利用しているキャンパーの7割くらいは、コールマンやロゴスのテントとスクリーンタープを張っている。
夏のキャンプ場のお決まりの風景である。
こうして見ると、タープを張っているキャンパーは本当に少ない。
混雑しているキャンプ場ではタープを張るスペースを確保するのは難しいだろうし、何と言っても吸血虫を防ぐにはスクリーンタープが最高である。
タープの下のこちらは、ハッカ油を塗っていても、無防備だった足首を蚋にかまれて血を流している有様だ。
もしも我が家がファミリーキャンプを始めたばかりの頃、このスクリーンタープが存在していたとしたら、果たしてどうしていただろう。
それでも多分、普通のタープを買っていたような気がする。
せっかくのアウトドアなのに、周りを囲まれていては部屋の中にいるのと変わりないように感じてしまうのだ。
別にスクリーンタープを否定している訳ではなく、これは単に個人の好みの問題である。
本当に吸血虫の多いキャンプ場では、我が家もソレアードの前室に逃げ込むしかないのである。
ビールで喉を潤してから、隣接する京極温泉に入りに行く。
カヌーでたっぷりと汗をかき、その汗を温泉で流し、外に出てくると火照った体を涼しい風が冷ましてくれる。
そしてテントサイトに戻って、冷えたビールをグビリと飲む。
何だかんだ言っても、温泉が隣接するキャンプ場は最高である。
遅れていた他のメンバーもやってきて、ビッグタープの隣に自分用のソロテントを設営する。
ファミリーキャンパーのテントが立ち並ぶ中で、この一角だけが山の上のテン場の様に見えるのが面白い。
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