途中の川原で昼の休憩。
食事を終えた後でレスキューロープ投げの練習をする。
先月に行われたレスキュークリニックで、ロープ投げの未熟さを痛感して、例会の度に練習しようと決めていたのだ。
特に、1投目を外した後に素早く2投目を投げる練習。
クリニックに参加するまでは、2投目を投げる時はロープを収納している袋に水を入れて、それを重りにして投げるものだと信じていた。
ところが現在は、それでは時間がかかるので、1投目を投げたらそのままロープを巻いて、2投目はそのロープの手元の部分を投げるのが正しい技術らしい。
レスキューロープは飾りではなく、それを正しく使えなければ持っている意味が無いのである。
そうしてやって来た噴水の瀬。
上流側から見ても、その名の通り勢いよく噴水を吹き上げているのが見える。
水が多い時の噴水の瀬は迫力満点である。
ここでもBBさんが先に下って、レスキュー態勢を整える。
今回は下見無しで下るのが嬉しかった。
下るルートは決まっているし、ここでの下見は恐怖心を煽るだけの意味しかないのだ。
自分達の順番になってカヌーを漕ぎ進める。
そして瀬の寸前までやって来て、高く吹き上げる噴水の迫力に驚いてしまう。
その下には岩が隠れているはずで、ぶつかるのを覚悟したが、衝撃も感じずに最初の噴水の中を通り抜ける。
その後がまた凄い迫力だった。
後でS吉さんに写してもらった動画を確認すると、大きなカナディアンが飛び上がるように波を越えるシーンが映っていた。
そこでたっぷりと水を汲んで、ヨロヨロしながら岸までたどり着くとN島さんが流れてくるのが見えて、慌ててカヌーから飛び降りる。
先にBBさんの投げたロープをつかみ損ねたらしい。
ここで私がロープを外してしまうと、またしばらく流されることになる。
声をかけてお互いに確認しあってからロープを投げると、一投目でピタリと決まった。
瀬をクリアしたことより、このレスキューロープ投げで練習の成果が出たことの方が嬉しかった。
その後はゴールの山畔橋までのんびりと下ろうと思っていたら、最後の左カーブのところに瀬があるのを忘れていた。
そしてそこには嫌らしい倒木まであってヒヤリとさせられる。
速い流れの瀬をそのまま下っていくと川の中に刺さり込んだ太い倒木にまともにぶつかることになる。
状況によっては死亡事故にも繋がりそうな危険な倒木なので注意が必要である。
そこを過ぎれば今度こそ何も無くなり、のんびりとゴールを目指して漕ぎ下る。
これで今年の夏も終わりかなと思うと、ちょっとだけ寂しさを感じてしまった。 |